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韓国の旅(2) 〜世界遺産を訪ねて〜

大韓民国(Republic of Korea)
面積 約10万200平方km 人口 約4,977.3万人 首都 ソウル 民族 韓民族
言語 韓国語 宗教 仏教,プロテスタント,カトリック,その他
外務省HP2012年2月現在基礎データより

新羅文明を伝える仏教建築

<第2日目続き>
石窟庵を見学した後、駐車場に戻るとそこには昔ながらの産地直送の野菜や果物の露店が並んでおり、昔懐かしい焼き栗を買って食べた。とても大きな栗で美味しそうに見えたが、日本で食べる焼き栗より少し生焼けでしゃきしゃきした食感だった。まさに地産地消である。

それから吐含山を車で下り、ほどなく世界遺産・仏国寺(プルグクサ)に到着した。仏国寺は751年、新羅宰相の金大城(キムデソン)によって建立が始まり、774年に完成した仏教寺院だ。その後長らく荒廃していたが、1970年代に改修再建されている。

天王門を抜けしばらく歩くと紫霞門に上る石段がある。この石段は下の10段は蓮華橋、上の8段が七宝橋と呼ばれ極楽世界に渡る橋とされている。紫霞門をくぐった先には右手に釈迦塔、左手に多宝塔、真ん中奥手に本堂の大雄殿がある。大雄殿内には釈迦牟尼仏と弥勒菩薩、羯羅菩薩の三尊が安置されていて、それぞれ過去・現在・未来の三世仏とされている。その他様々な建造物があったが、創建当初は80棟以上あったと聞くと、現在再建されているものはほんのわずかであり、想像を絶する規模だったと驚くしかない。

仏国寺見学を最後に車に乗り、慶州を発って高速を約2時間西に向かい、次の目的地・海印寺(ヘインサ)のある伽耶山(カヤサン)に到着した。伽耶山の麓で昼食の門前山菜料理を食べた。山菜料理といっても所は韓国。テーブルに並んだ品々はあまり目にしたことのない物ばかりであった。味はごく素朴なもので、門前料理の名に納得した。店にはこれから海印寺に向かうと思しき女性群がやはり参拝前の腹ごしらえをしていたが、その出で立ちは皆原色の派手な服装だった。どうやら韓国の中年女性は派手好きのようだ。
海印寺は韓国三宝寺刹すなわち三大寺の一つで700mの高地に位置する韓国仏教の象徴であり、やはり世界遺産に指定されている。この旅は世界遺産をめぐるもので、どこもある程度歩くことは覚悟していたが、海印寺はちょっとした登山気分になるほどだった。車を降りて最初の一柱門に着くまで坂道を約20分歩いた。

海印寺のメインはなんと言っても伽耶山の頂上近くに位置する蔵経板殿とそこに収められている八万大蔵経だ。これらは契丹とモンゴルの侵攻に対抗し仏に頼って国難を克服するために造られたぼう大な数の経典群だ。約800年の年月を戦乱の多いこの地にありながら焼失と損壊から免れ、無事今日まで残されたのは伽耶山という高地と言う自然環境のお陰だとのことだった。実際、蔵経板殿まで登ると辺りの空気は乾燥し、ひんやりと感じた。
蔵経板殿とそこに保存されている八万大蔵経は写真撮影が厳しく禁止されていて、何名ものガードマンが観光客の動向を監視していた。それにもめげず私は監視の目をかいくぐって撮影した。ところが蔵経板殿を出て少し歩くと大きな垂れ幕式の蔵経板殿内部の写真が貼りだされていて、写真撮影所と書かれていたのにはさすがに苦笑した。

伽耶山を降り、車に乗って高速道路を北西へ約2時間半、韓国の中央に位置する都市・大田(テジョン)へ向かった。この辺りは健康食品として名高い高麗人参の産地として有名だ。大田の奥座敷・儒城(ユソン)は温泉街である。儒城では夕食にこの地で最近流行の創作料理の「サンチュしゃぶしゃぶ」を食べた。これは言わば韓国と日本の料理を融合させたもので、サンチュで包んだご飯の上にしゃぶしゃぶ牛肉を乗せて食べると言うものだった。
食後、儒城の中心街にあるホテルに向かった。このホテルの売りは近代的ホテルには珍しく、韓国伝統の暖房施設オンドルが設置されていることだ。部屋に入ると寝具はベッドではなく、布団が直接床に敷かれていた。確かにベッドではオンドルの良さを感じることは出来ない。とは言っても床に薄い布団一枚では固くて寝られないので、補助に置いてあった敷布団をもう一枚重ねてみたところ、ちょうど良い硬さで熟睡することが出来た。

<第3日目>
ホテルの朝食バイキングを美味しく食べた後、車に乗り込んで次の目的地・利川(イチョン)へ向かった。車に乗って間もなくガイドさんが「今日の朝食はいつもより品数が多く趣向を凝らしていましたね。」と言った。どうやらこの日大田では「世界調理師大会」が開催されていたようだ。確かにホテルには多くの欧米人が宿泊していた。彼らは世界中から集まった調理師で、ホテルの調理師はそのお客さんのために何時もより腕を振るっていたと言うわけだ。ついでに私達も美味しい思いをさせて貰って得した気分になった。

大田から北へ約1時間半、陶芸の町・利川に着いた。周りには多くの焼き物屋さんが立ち並んでいた。通りを外れてしばらくして車は窯元に止まった。最初に日本でも何度か目にした事のある登り窯を見た。ここではちょうど居合わせた韓国でも有名な陶芸家が轆轤を前に実演してくれた。最初ただの土の塊だったものが、あっという間に形を成し繊細な器になったのには驚いた。私は多少値が張ったが、かねてから欲しかった青磁のコーヒーカップを買った。とは言っても以前訪れたドイツの磁器マイセンほど高くは無かった。

利川を後にし、車は水原(スウォン)へ向かった。水原華城(スウォンファソン)はドラマ「イ・サン」で有名な李朝22代国王・正祖(チョンジョ)が父の墓をソウルの北楊州から移し、更にそこに遷都を目的に城郭を建造したものだ。周囲約5kmにも及ぶ城壁と門、楼閣から成る築造物群は今日の技術を持ってしても10年の歳月を要するとされるが、200年前に約2年半で完成にこぎつけている。まったく驚く他ない。城壁が丘をうねる様は、まるで中国の万里の長城を縮小したもののようにも思えた。

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