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バルト3国の旅(1)〜中世の面影を残す文化と芸術の国々〜

バルト3国といえば、バルト海沿岸に面する国あるいは旧ソビエトから独立した国というイメージしかもっていなかったが、現実に訪れてみればいろいろなことが分かったので、今回紀行文の一端としてご紹介したい。

「バルト」と言えば狭義と広義の意味がある。狭義で言えばリトアニア、ラトヴィア、エストニアのバルト3国を指している。広義ではバルト海東南岸地域に存在する9カ国からなる沿バルト海諸国を指すようだ。今回訪れて一番驚いたのは3国それぞれが違った歴史と習慣、文化を持っているということである。貨幣、人種、言葉なども違い訪れる我々を驚かせた。

<リトアニア編>
(1日目)
午前11時、成田発のフィンランド航空で経由地ヘルシンキに向かった。その後1時間15分かけて第一の訪問地リトアニアのヴィリニュスに到着した。空港より30分で首都ヴィリニュスの郊外にあるホテルに入った。

(2日目)
朝7時に起床し朝食の後、9時にホテルを出発して第一の訪問地トゥラカイ城を訪れた。この城は30もの湖と森に囲まれた赤レンガの古城である。14世紀後半に騎士団の侵略を防ぐためヴィタウタス大公が建設したものだ。一時はポーランド側に権力が移り廃墟となっていたが、1987年に復元された。非常に美しい城で14世紀から15世紀の繁栄を思わせるものであった。城見学の後、昼食のため村を散策したが中世の時代に建てられた民家は15世紀当時のものが多く建ち並び訪れる人を楽しませてくれた。昼食には大きなキビナイ(ミートパイ)とコンソメ風のスープが出された。これがとてもうまくあっという間にたいらげた。バルト3国はビールが美味しいと聞いていたので頼んでみると大きなジョッキで出てきた。

昼食後40分くらいかけてビリニュスに戻り市内観光をした。まず聖ペテロ&パウロ教会を訪れた。ここはネリス川沿いにある教会でバロックの「凍れる音楽」と呼ばれ室内には2000以上の漆喰彫刻があり訪れる我々を驚嘆させた。この教会は7年かけて建設され、内装にはなんと30年もの時間を費やして製作されたという。わざわざイタリアから彫刻家を呼び現地の職人数100人も協力した。前のローマ法王のヨハネ・パウロ2世(1978-2005)も合同ミサのため訪れたという。

次にヴィリニュス市内が一望できる展望できる丘と、さらに高い山に築かれているゲディミナス城をケーブル・カーで登った。現在は城壁の塔しか残っていないが、この塔から眺めるヴィリニュスの街々のパノラマは素晴らしく一時の時間を忘れさせてくれた。

次に16世紀後半に建設されたゴシック様式の聖アンナ教会に立ち寄った。この教会は一部修復が進められていたため入場しなかったが、少し離れたところから見るこの教会の景観はヨーロッパで数多くの教会を見る私としても大変素晴らしく、ナポレオンが1812年にロシアへ攻め込んだときこの教会を見て「我が手に収めてフランスに持ち帰りたい」と語ったのが納得できた。見学後近くにあるアンバー・ミュージアムを覘いた。バルトの宝石といわれる琥珀が展示され、良質の琥珀ジュエリーを購入することができる。最後に日本のシンドラーと称された杉原千畝記念碑を見学してホテルに帰った。

夕食はリトアニアの伝統料理ツェペリナイ(ジャガイモを使った料理)とローストチキンサラダを頂いた。ジャガイモ料理が好きな私にとって最高の料理だと思っていたが、小麦粉を練ってジャガイモとミックスしたものだったので私の口には合わなかった。夕食後ビールを飲みたくてレストランに行ったが、残念ながらビールが売り切れて飲めなかった。ホテルなのにビールがないとは何事かとつぶやきながら帰った。明日のために早めに睡眠をとった。

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