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中国四大観光地の一つ桂林の旅(2)〜少数民族の文化に接して〜

(3日目)
この日は桂林市内の観光がメインであり、遠出はないため出発は9時30分で起床も8時ごろとのんびりと出来た。

最初に訪れたのは明代にこの地桂林を治めた王城だ。現在ここは広西師範大学のキャンパスとなっているが、来年には大学は移転予定となっている。数千メートルの城壁に囲まれたキャンパスは世界でも大変珍しくこのまま大学として残してほしいと思ったが、王城保存のため大学が移転となったらしい。ここは孫文(中国名・中山)が訪れたところとしても有名でその碑文も残されている。

 

そして王城内後方には言わば石庭の庭石にあたる巨大な独秀峰が聳え立っていた。庭石といっても独秀峰は高さ66メートルもあり、平地に突然立ちふさがるその姿は一種異様とも映るほどだ。希望者はのぼることも出来るとのことで我々は実際登ってみた。高い石段が306段あり、日ごろウォーキングで鍛えた健脚の私でも休憩なく登るのは一苦労だ。脚ががたつきながらも何とか登りつめると、そこは桂林市内を一望できる大変眺望のよい展望台となっていた。うっすらとかいた汗が涼やかな風で乾いて爽快だ。そして東側には漓江が緩やかに流れ、360度あちらこちらに独特の奇岩群が見え漓江下りで見たものとは異なる雄大な景観だ。帰りは一気に下ることができたが脚はさすがにわらってしまった。地上は心なしか頂上に比べ気温が高く感じたのでみんなでアイスキャンディーを食べて汗を引くのを待った。このアイスの味がまた格別だった。

次に訪れた七星公園は上から眺めると七つの岩山が北斗七星の並びに似ていることから名付けられたというが、独秀峰から眺めても私には良くわからなかった。そして我々はガイドの張さんに連れられるままパンダがいるという園に入った。そこではまったく驚いたことに私の目前2,3メートルのところに二頭のジャイアントパンダが食事時間で餌の笹をもらうためのそりのそりと檻から出てくるではないか。張さん曰く「二頭がこんなに動いているのは大変珍しいです。」とのことだが、私としても美味しそうに餌を食べる愛らしいパンダに出会えて本当にラッキーだった。パンダ舎を出るとあちらこちらで工事が進められており、聞くと今後パンダ以外多くの動物を集めて動物園にするという話であった。


次に向かったのは桂林市郊外にある清代の町並みが残る古鎮・大墟だ。普段近代的な建物を見慣れた私にとってここは過去にタイムスリップしたかと錯覚させるところであった。まさに、ああこれが中国だとうならせるような古い町並みに実際人々が穏やかに生活している空間で、通りではこのあたりの名産品の豆板醤や塩焼き卵などが売られていた。私が何気なく物売りのおばあちゃんを撮ろうとカメラを向けると激しい剣幕で怒られてしまったが、そう言えばここの人々は見世物ではなく普通の庶民であった。

再びワゴン車に乗って桂林市内に戻り、桂林のシンボルだという象鼻山へ向かった。象鼻山は桂林では漓江下りと並んでかならずガイドブックに紹介されているところで岩山の形がちょうど漓江の水を飲む象の姿に似ている。フランスにも同じようなところがあると入り口の看板が紹介していた。象鼻山はかなり大きいはずなのに周囲は完全に壁で囲まれていて入園料を払わないと見ることができない。外国人観光客はかなり高い入園料だが、市民は安価で入ることができるとのことだった。ここで私は一人の中国人に「サービス、サービス」と声をかけられ、切り絵のモデルにさせられた。サービスだからいいやと思い頼んだところ、これがまったく良くできていて私の横顔そっくりだった。サービスとはいえ可哀想なので小銭を渡したが、同行の小澤はかなり高額の料金を言われたようだ。もしかするとサービスと言ったのはディスカウントするよという意味だったのかもしれない。

夕食はここ桂林では最も市民が食材として使っているビーフン料理だ。桂林には大きなビーフン工場があって、大量のビーフンがゆでられ生のまま各料理店に運ばれる。そして市民は朝食から街の屋台などでこれを食べるらしい。この
日はゆでたものや炒めたものなど数種のビーフン料理が出され大変おいしくいただいた。ではビーフンといえば乾燥した細いものを思い浮かべるが、桂林のビーフンは太目のもっちりとした食感であった。

夜になり船に乗って桂林にある五湖をナイトクルージングした。船はいくつもの橋の下をくぐったが、その橋は世界の有名な橋を模倣したものでサンフランシスコの金門橋、どういうわけかフランスの凱旋門、その他私の知らぬ橋が多くあってさすが真似の上手な中国面目躍如だと思った。

そして夜遅くにガイドの張さんと桂林一の繁華街・中山路へ行った。夜8時過ぎになると中山路は1車線が通行止めとなり夜店が約1キロにわたってずらりと立ち並ぶ。売っているのはどの店も同じようなものだがこれほど規模の大きい夜店は珍しい。観光客もそうだが昼寝をする習慣のある桂林市民はここで夜遅くまで時間を過ごすのだそうだ。

(4日目)
最終日は帰国の飛行機の時間の関係で朝6時20分という早い時間に朝食を済ませ、6時50分にはホテルを後に出発して空港に向かった。

車に乗り込むころより雨がぱらぱらと降り始め危うく濡れるところであったが、本来この時期は雨季にあたり雨が降るのが当たり前なのだそうだ。我々は全行程中一度も傘を使うことはなかったが、日によると雨が多く降り川の水位が上昇しすぎて漓江下りが出来なくなることもあるという。まったく私は晴れ男だ。

桂林空港から約1時間国内線に乗って再び広州・白雲空港に到着した。しかし成田行き全日空0924便の出発までなんと5時間もあり、どう時間を過ごそうかと思案した。そこでこの日のガイドの姜さんにどこかお土産を買うところはないかと尋ねてみたところ、国内線向けの免税店があるという。そこで我々は専用バスに乗って空港から少し離れたそこへ連れて行ってもらった。

観光客というのはそのときの勢いでいろいろお土産を買ってしまうが、後で考えるとなぜこんなものを買ってしまったのかと後悔することがある。まさにここはそんな買い物をさせられてしまったところだ。考えてみたら国内線向けのおみやげ物売り場なのに日本語が達者な通訳がいたりして変だと思った。まったく高いお土産になってしまった。

そして4時間15分のフライトで成田空港に到着し、無事インフルエンザ騒動に巻き込まれることもなく空港を後にした。

今回訪れた桂林は中国らしき中国であり、古来より伝えられている「桂林の山水は天下に甲たり(第一だ)」の言葉に違わず、私が想像したよりはるかに素晴らしい名勝地であり心から満足のいく旅であった。

中国への旅も今回で4回をむかえ中国という国がいったいどんな国なのかやっと私なりに分かりかけてきた。来年にはもう一度中国の都市を訪れようと考えている。いくら大きい国だとは言え5回も訪問すれば本当の中国がわかるのではないだろうか。

チベット問題に端を発した騒乱はその後、今回であった少数民族などを巻き込み、中国全体を二分しようとしている。これから先、大国中国がこれらの問題にどのように対処していくか私としても注視していきたい。

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