頭には、前頭筋・後頭筋・側頭筋とは、頭蓋骨を覆うようにについている平坦な筋肉があります。
体の他の部分の筋肉に比べると動きは小さいですが、それぞれの筋肉は以下の働きをしています。

前頭筋…頭の前面を覆う筋肉。眉を上げたり額にしわをよせる時に働きます。
側頭筋…頭の側面につく扇形の筋肉。顎を閉じる時に最もよく働く筋肉です。
後頭筋…頭の後面を覆う筋肉。額を平らにのばす働きをしますが、この3つの筋肉中で一番動きの少ない筋肉です。

ストレッチの効果を症状別に紹介します。

緊張性頭痛…	頭部全体の筋肉が緊張して起こるため、3つの筋肉全てをストレッチすることで筋肉が緩み症状が緩和します。
顎関節症…	顎周辺の痛みに対しては、側頭筋のストレッチにより、顎が酷使されたり噛みあわせの悪さなどからくる顎周囲の筋肉の緊張が緩和されて痛みが和らいできます。
首の張り…	首のストレッチに加えて、隣りあわせについている後頭筋のストレッチも同時にすると、首の張りに対してより有効的です。

前頭筋
１．両手を組んで片方の手のつけ根が眉のすぐ上になるように頭の上に置きます。　
２．手を組んだまま眉のすぐ上が支点になるようにして、前から後ろへ軽く引きあげます。

側頭筋
１．手のひらを耳の上（こめかみのやや後ろ）に左右それぞれ当てます。
２．頭の頂上で手を組ませるように両手を軽く引き上げます。

後頭筋
１．両手を組んで片方の手のつけ根が後頭部にくるように頭の上に置きます。
　（頭蓋骨にひっかけるように当てるとよい）
２．手を組んだまま後ろから前へ軽く引き上げます。

1日各1回30秒〜60秒程度キープして下さい。この体操は、特にストレッチする順番はありませんが首のストレッチと同時にやるとより効果的です。

ストレッチの際、引っ張ると言うよりはスライドさせるというイメージでするとストレッチングしやすいでしょう。
頭の筋肉は動きが小さいので、無理にたくさん動かそうとせず、少し遊びをつける程度の動きにとどめましょう。