食中毒(1) 〜油断大敵。時には死に至ることも〜

説明

食中毒とは有害な微生物や毒物に汚染された食べ物や飲み物を摂取したことによって、比較的急激に体調を崩す健康被害です。

高温多湿となる梅雨時期から八月にかけて、発生件数が最も多くなります。ただ、近年では暖房機器の普及、輸入食品の増加が影響して一年を通じて食中毒が起こりやすく、夏に限らず一年中注意が必要といえます。

食中毒とは(原因・症状等)

食中毒は原因となる物質は大きく4種類に分けられます。
細菌によって汚染される【細菌性食中毒】昨年の冬に大流行したノロウィルスなどが原因の【ウィルス性食中毒】ヒ素や農薬など化学物質の混入が原因となる【化学性食中毒】フグの毒やジャガイモの芽など自然にある毒の【自然毒食中毒】です。このうち日本では、細菌性食中毒が最も多く、全体の約6割を占めています。

その細菌性食中毒にも色々と種類があり、代表的なところで下記のような原因菌が挙げられます。

○感染型<腸管にたどり着いた菌が腸内で増殖、腸管組織に進入し組織の破壊や炎症を引き起こします>
・サルモネラ属菌 家畜や鶏の腸管内に生息。卵や肉などに付着。
[症状] 発熱、血便、腹痛など。
・カンピロバクター 家畜や鶏に広く分布し解体時に腸管から肉を汚染することが多い。
[症状] 吐き気、腹痛、下痢など。
○生体内毒素型<菌が増殖する際に作り出された毒素によって症状がでます>
・腸炎ビブリオ 海産魚介類に付着。増殖力が強い。
[症状] 下痢、腹痛、発熱など。
・病原性大腸菌 わずか数個の菌で感染する。人から人へと直接感染するので感染後の対応も重要。
[症状] 下痢、腹痛、血便など。尿毒症、血小板減少症、溶血性貧血など合併症にも注意。ひどくなると意識障害、けいれん、手足のしびれがでることもある。
○毒素型<食品内であらかじめ細菌が増殖し作り出された毒素を体内に取り込むことで発症します>
・ボツリヌス菌 死亡率が高い。缶詰、真空パック内など酸素がないところでも増殖する。
[症状] 複視、発声障害、嚥下障害、呼吸障害など。
・黄色ブドウ球菌 人の鼻やのど、傷口に生息。熱に強い。
[症状] おう吐、下痢、腹痛など。

もし食中毒になってしまったら

食中毒を起こし、下痢やおう吐を繰り返すと体内の水分が不足します。このときナトリウムなど電解質も失われるので、スポーツドリンクや0.9%くらいの濃度の食塩水を人肌に温めて補給します。水やお茶など電解質の含まない飲料は吸収が遅くなるのであまりオススメはできません。
食中毒はときに死に至ることもあります。早めに医療機関を受診して指示をあおぎましょう。この際、原因と思われる食品やおう吐物、便を持参すると診断の重要な手がかりとなります。
下痢止め薬は体内に菌をとどめることになり、場合によっては深刻な症状を引き起こすことになります。安易な服薬は危険です。
おう吐物によって窒息を起こすことがあります。吐き気があるときには我慢せず吐いてしまった方がよいです。

※次回は食中毒の予防と、対策について説明していきます。

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