古代ギリシャ、ヒポクラテスの時代から記録の残る古くからある一般的な病気です。主な症状は、激しい咳、「ヒューヒュー」「ゼイゼイ」といった喘鳴、時には死に至ることもある呼吸困難を引き起こします。
喘息にはアレルギーが関与するアトピー型と、アレルギーを引き起こす原因物質がはっきりしない非アトピー型に分類できます。その内訳は小児喘息において約90%、成人喘息において約70%と圧倒的にアトピー型の喘息が多いことがわかります。そこで今回はアトピー型の喘息について触れていきます。
●喘息発作とは(原因・症状等)
ある刺激に対して気道内の粘膜が過剰に反応した結果、炎症が起こり気道の筋肉が収縮します。その刺激を引き起こす原因となる物質をアレルゲンと言います。症状の引き金となるアレルゲンは、卵・牛乳・小麦・蕎麦・大豆・米などの食品、ダニ・カビ・ハウスダスト・ペットの毛やフン・花粉など自分の体にはないたんぱく質(異種たんぱく質)、アスピリンなど薬物と多岐にわたります。
●喘息発作によい食事法
喘息発作を起こさないためには体調を整えなくてはなりません。アレルゲンがはっきりしている方はその食品の摂取を避けるとともに、体の調整役である自律神経の働きを助ける以下の食品がお勧めです。
○玄米、漬物・味噌・納豆などの発酵食品、豆類、ゴマ、丸ごと食べられる小魚
これらは炭水化物、たんぱく質、脂肪、ビタミン、ミネラルなど必要な栄養素がバランスよく含まれているので、過不足なく栄養を摂取できます。
○食物繊維
きのこ類、海藻類、玄米の殻
食物繊維は体内で消化できません。これらが腸の中に入ると、消化しようと腸が活発に動くようになります。その刺激が消化管と直接つながっている副交感神経に伝わり、免疫力のアップや自律神経の活性化につながります。
○酸っぱいものを適度にとる
梅干、酢の物
人の体は不快なものを体から排除しようとする働きがあります。酸っぱいものは体にとって不快なもののひとつです。酸っぱいものを食べることによって、この働きを刺激します。
○水分を多めに摂る
水分をたくさん摂ると泌尿器系の刺激となり、副交感神経の働きを促します。また水分が不足するとたんの粘っこさがまして、咳が苦しくなります。
●喘息発作の注意点
加工度の高い食品インスタント食品、練製品(ハム、ソーセージ、カマボコ)などは食べないほうが無難です。そこに含まれる食品添加物は症状を悪化させるものがあります。
また、ヒスタミンやコリンは気道の収縮を促しますので、たけのこやほうれん草、ナス、鮮度の落ちた魚介類などの摂取は極力さけましょう。
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