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気になるスポーツ(10)リュージュ 〜ムリな姿勢の競技頭痛と首のこわばりに注意〜〜

《リュージュ》 〜歴史とルール〜
「リュージュ」とは、フランス語で木ぞりの意味です。雪国の人にとって、そりは重い荷物を運ぶための重要な道具でした。それが遊びとなり、やがて競技として冬季オリンピックの正式種目の一つに選ばれました。

2日間で4回の滑走を行い、合計タイムで勝敗を決定します。1000分の1秒まで計測するところが、ほかの競技と大きく異なる点です。
そりを使って滑り降りる競技には、リュージュの他に、スケルトン、ボブスレーがあります。リュージュはそりに足を進行方向に向けて仰向けになって競う競技であり、スケルトンは頭を進行方向に向け、うつ伏せの状態でそりに乗るのが特徴です。
ボブスレーは、リュージュやスケルトンが簡易なそりなのに比べて、そりの前方にハンドル、後方にブレーキを備えています。

《主に使う筋肉・関節》
リュージュ競技はスタート時点、手で加速できるところが特長です。
両手でスタートハンドルを握り、そりを前後に振り反動をつけて飛び出します。その後、スパイクの付いた手袋で氷を引っかく動作(パドリング)を行いスタート台を滑り降りていきます。
この時点で速い選手は、途中の滑走ミスをしない限り良い順位になるといわれる位であり、引く動作に重要な広背筋・上腕二頭筋、パドリングに重要な上腕三頭筋の働きが特に重要です。

滑走中は、仰向けの水平姿勢をとり、トラックのどの部分を通るかで大きく勝敗が左右するため、脛で挟んだクーヘ(そりの鼻の部分)を内側へ押し込むことによってそりをコントロールします。この時に使う主な筋肉が、太ももの内側の筋肉にあたる内転筋群です。

《障害を起こしやすい部位》
滑走中は進路調節のため微妙に首を上げ、なおかつ不安定な状態で横になっていないといけません。その為、頭痛や首のこわばり等の症状を引き起こしやすく、リュージュ選手にとっては種目病といえます。
頭痛の原因は様々ですが、首や肩の過緊張によっても引き起こされるので、これを「緊張型頭痛」といいます。普段から首や肩を定期的に動かし、筋肉中に発生した疲労物質を循環代謝させることが大切です。
また、入浴によって筋肉の緊張を和らげる事が効果的です。

《障害を起こさないための対策》
ウィンタースポーツは、当然ですが寒い環境で行うスポーツです。筋肉は温度によって柔軟性が異なり、冷えた状態では硬く柔軟性が低下します。
その状態で競技スポーツを行うと捻挫や肉離れを起こしやすく危険ですが、ストレッチにより柔軟性を改善すれば怪我をしにくくなります。その為、前もって軽い運動をすることが望まれます。

また、同一姿勢をとり続けるなどして筋肉を動かさない状態が続くとその筋肉の柔軟性が失われますが、これもストレッチにより回復することができます。

オススメの体操

広背筋のアイソメトリックス
内転筋のアイソメトリック
上腕二頭筋のアイソメトリックス
上腕三頭筋のアイソメトリックス
首のストレッチング

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