気になるスポーツ
気になるスポーツ(1) 柔 道 〜受身とストレッチで骨折予防〜

《柔道とは》 〜歴史とルール〜
柔道の原型となる柔術は武家社会の時代に始まり、江戸期を経て明治時代には様々な流派となって発展していました。そして現在ある柔道は1882年(明治15年)に嘉納治五郎がこれらをひとつのものとして体系化し創始したものです。

講道館規定では体重別に男女それぞれ8階級に分けられ、8m×8mから10m×10m四方の畳の試合場で、67種の「投技」と29種の「固技」を用いて3分から20分の予め決められた時間内に相手を制することを競うのがルールです。

判定は主審1名、副審2名により「一本」「技あり」「有効」「効果」の4基準で判定されます。「一本」は「投技」では相当の「強さ」と「速さ」で相手の「背を大きく畳上に着く」時に、「固技」では背と両肩または方肩を畳に着け30秒間(国際審判規定では25秒間)押さえ込んだ時に判定されます。 「技あり」は「強さ」「速さ」「背を大きく畳に着く」の条件のうち1つか部分的に欠けた時、「有効」は2つが部分的に欠けた時判定されます。

《主に使う筋肉・関節》
スポーツに怪我は付き物ですが、数あるスポーツの中でも骨折を頻繁に起こすスポーツはそう多くはありません。柔道は骨折を頻発するスポーツの代表といえます。言わばそれだけ危険なスポーツです。

全身を満遍なく使うスポーツである柔道は障害を起こす部位も全身に及びます。特に関節の障害が多く見られます。代表的な障害では足関節の捻挫、下腿の脛骨と腓骨の骨折、膝関節の側副靭帯損傷、肩関節の脱臼、肘関節の靭帯損傷、手関節捻挫、前腕の橈骨と尺骨の骨折、頚椎捻挫などがあります。

《障害を起こしやすい部位》
柔道は相手と対峙して相手の道着を両手で掴んで行う競技です。全ての投技は基本的に相手を引き寄せてかけることが多いので、上肢の上腕二頭筋、前腕の手首の屈筋群、体幹の上肢周囲では大円筋を主に使います。 相手の脚に技をかける際、「内股」や「大外刈り」などでは下肢外転筋群の大腿筋膜張筋、中殿筋、小殿筋、梨状筋を主に使います。また「小内刈り」や「大内刈り」などではハムストリングと大殿筋を主に使います。 「固技」では相手を押さえるため、上腕二頭筋、大胸筋、腹直筋、下肢の内転筋、前脛骨筋を主に使います。

《障害を起こさないための対策》
柔道で障害を起こさないようにする基本は「受身」を習得することです。柔道の練習は基本となる受身の練習から始まります。受身の目的は相手の攻撃を受けたときの衝撃を軽減することにあります。

受身には後方受身、前方受身、側方受身、前方回転受身、後方回転受身などがあり、障害を回避するにはこれを繰り返し行うことで如何なる攻撃にも対応できるようにする必要があります。

 
オススメの体操

上腕二頭筋のアイソメトリックス体操
大胸筋のアイソメトリックス体操
手関節屈筋群のアイソメトリックス体操
大殿筋のアイソメトリックス体操
大腿四頭筋とハムストリングのアイソメトリックス体操
大腿筋膜張筋のアイソメトリックス体操

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