激しい労働から起こる病気は休息によって癒え、怠情から生まれる病気は激しい労働が癒す。ヒポクラテスは「薬を投与するにしても食餌の場合でもあるときは取り去り、あるときは付け加えたりして、患者の性質、年令、体格、季節、病気のタイプをよく調べて治療を施さなければならない」と説いている。病気のうちでからだの最も強い部分から起こってくるものは、一番危険とされる。それはその病気が起こったところに留まるならば最も強い部分が傷むので、必ず全身が苦痛を感じる。
もし、病気がより強いところから弱いと部分のどこかに移ってきた場合は、病気を取り除き治していくのは難しいとされる。反対に、弱いところからより強いところへ移るのはわりと容易に取り除くことができる。
自然は季節というエネルギーの変化を通じて、無生物界、植物界、動物界に影響を与えている。一年の間に、自然界と人間を結びつけているのが季節の変化だす。春夏秋冬のそれぞれに得られる旬の食材は、自然を通じて人間に必要な栄養素を与えてくれ、。その自然の変化を素直に受けた食生活をしていれば、病気のしない健康な体を保つことができる。
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